1  放課後5

「佐伯さんっておかしいよね。」

「ん、なんで?」

「普通は恐がらない?私化け物だよ?人も平気で殺せるんだよ?

何でわめかないの?叫ばないの?なんで?なんで?なんで!?」

おかしいと言わんばかりの形相。

たしかに普通ならありえないだろう。他の人なら間違いなくそうなってるはず。

ただ、目の前にいるのは・・・・・・・

「魔矢さん、だからだよ。」

目を見つめて、しっかりと言う。

「他の人が、化け物とかいっても私は関係ないよ。だって。」

フワリと彼女の頬を触り、

「さっきの笑った顔とか、いつもの魔矢さんだもん。かわいい笑顔だよ?」

ニコリと笑いかけた。そう、最初は怖いと思ったけど、魔矢さんは魔矢さんだ。

見つめ合ったまま沈黙があたりを支配する。

「・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!」

「えっ!!」

バタン!


ずっと黙っていた魔矢さんが、唐突に私の右手首を掴み押し倒した。

「い、いたぃ・・。」

万力のような力で押さえつけられ、激痛が走る。

「どう?わかったでしょ?私は吸血鬼!!化け物よ!あなたを殺すことなんて

簡単なのよ?もう人間じゃないの!!すべて、すべてがね!!」

まるで自分に言い聞かせているような台詞のように聞こえた。

「あなたの血・・・・・・・いただくわ。」

手首を持ったまま、わたしの首筋に顔を近づけ・・・・そして・・・・・。

クッ!

「あぐぅ!」

牙を突き立てられ、血を吸い始めた。

・・・・・・・・・・・・・・きもちいい・・・・。

さっきのオナニーなんかより、・・・・・・イイ・・・・。

こんな快感だったなんて・・・・。

吸血の快楽が私の心を支配しようとした、が。

あることに気づき、なんとか支配から耐え抜いた。

「魔矢さん・・・・・・だめだよ?泣いちゃったら、無理してるのが

わかっちゃうよ?」

そう。

彼女の目から大粒の涙が零れ落ちていたのだ。

そんな彼女の頭をやさしくなでる。

ニチャ

彼女も首から顔を上げた。

抜ける瞬間も気持ちよく、あぶなく声が出そうだったのは内緒。

 続く   戻る